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cafe KAYA 菊地 幸子 ゴアに暮らす

美味しい果物を育てるためのおまじない?お守り?

フルーツの木の枝にかけられたぞうり フルーツの木につるされた古草履




ここインドではEvil eye(災いの目)の存在が信じられています


カジャル 赤ちゃんの額にもドットが

よくインドの赤ちゃんが額やほっぺ、更には手のひらや足の裏にも 黒い墨(カージェイルと呼ばれているもの)をちょこんと付けているのを見たことありませんか?

そうです。日本人には千昌夫をイメージさせる、あれです!

これもEvil eyeから赤ちゃんを守る為と、ゴアでは言われています。クリスチャンの赤ちゃんでも千昌夫にされます。

私の周りのゴア人たちによると、赤ちゃんを外に連れていくと、色んな人が嫉妬の目で赤ちゃんを見、その後赤ちゃんは熱出したり、病気になったりするとのことです。
「可愛い赤ちゃんだなぁ」
と思い、赤ちゃんを見つめるのも災いの目になることがあるそうです。

また、人前(家族以外)で哺乳瓶でミルクを飲むときも、哺乳瓶をタオルや布で隠して飲ませます。
これまた、哺乳瓶に向けられる災いの目から守る為だそうです。
まぁ、子供の健やかな成長を願うのは親心として理解できるのです。

フルーツにも災いの目?


シタパール(別名:ブッダヘッド、カスタードアップル) ブッダヘッドと呼ばれるシタパール(カスタードアップル)

。。。がっ!

この災いの目は、植物にも向けられるのだそうです。
特に、バナナやパパイヤなど美味しい果実を実らせる植物に。。。。。

よそのお家の植物に対して
「あら〜っ、美味しそうなバナナが沢山生ってること」
と思ったり、熟す前から、頂戴ね〜♪などと言ったりすると、災いの目になり、植物が枯れたり、実が成らなくなってしまうのだそうです。

植物に対しても災いの目から守る為のものがあります。 しかし、植物にも千昌男にさせる訳には行きません。 タオルや布に包んでしまう訳にもいきません。。。

ゴアのこの街だけに伝わる不思議なおまじないとは?


植物の為のお守り。。。それは。。。

何と!

びっくり!?!?

使い古した、壊れたゴムぞうり〜〜〜っっ!!!

なぜ?どうして!?

幾度も、そして何人ものゴア人に理由を尋ねましたが、誰一人明確な理由を答えてはくれませんでした。

つるされた草履 パパイヤの木につるされた古草履

思えば、10年以上前、初めてゴアを訪れた時。。。
村のどこそこにゴムぞうりやら靴が片方だけブラブラぶら下っていて、

「洗って干しているのか?」
(なのにこ汚いし、片方だけだし。。)

「落し物なのか!?」

かなり不思議な疑問でした。未だに謎は残りますが。。。


うちの庭のライムの木やパパイヤの木にもブラブラぶら下がって居ります。子供の壊れたゴムぞうりが。。。
庭でカフェを営業してた時は、あまりの小汚さに!そして事情を知らぬ外国人のお客様の手前もあり、こっそり外してしまいました。 でも、義父さん 又は 義母さんに再び取り付けられてしまいます 。
今はもう、放置です。。。

。。。これは私の住む村での習慣ですが、隣町にはそのような習慣は無いとのことです。

隣町は敷地を塀で囲み、門もきちんとしているお家が多く、また私の住む村はお庭などまだまだオープンなお家が多いので、構造的な面もあり このような習慣が未だ残っているのかなぁ?とも思います。
ほんの数キロ離れているだけで、こういう習慣や考え方の違いがあるのは興味深いです。
ゴアもインド、ディープな多次元世界なのですね。

 

cafe KAYA.菊地 幸子 プロフィール
1978年仙台生まれ

ゴア在住9年目。ゴア人の夫と共にカラングートビーチでcafe KAYA を経営。
自身は料理を担当。
エスプレッソ、カプチーノ、ハーブティ、豆乳ドリンクなどの飲み物や 手作りピッツア、ヨーロッパ風パンのボリュームたっぷりサンドウィッチ、パスタなどのカフェメニューの他家庭的な日本食も提供。
前シーズンはお好み焼き、親子丼、ラーメンや海鮮鍋、目の前の漁船からの採れ立ての鯖の塩焼きを大根おろしと共にお出ししました。

スパイシーなインド料理に疲れた時ホっとくつろいでいただける食事、空間作りを目指しています。

地球の歩き方、ロンリープラネットに掲載中。