
インドといえば、野菜。
菜食を中心とするインドでは様々な食材から人間が必要とする栄養素を摂取するよう、栄養豊富で個性豊かな野菜がそろっています。
日本人にはなかなか目にすることのない変わった野菜がたくさん使われています。
野菜市場に行くと本当に様々な形、色、香のものが並んでいて驚いたり、首をかしげたりするばかりです。
またインドの野菜は土や気候、水も違うせいか、日本のスーパーで買える野菜と比べると味がすごく濃いです。また繊維も強く、ぎゅっと身が詰まっている感じなので、包丁で切るのも結構大変なものもあります。
しかし大変な気候の中、育ってきた野菜、それを口にすると、とてもパワフルな感じがしますよ。
ここではインドで親しまれる野菜や私たち日本人には珍しい野菜など、少しずつ素人ながら解説しようと思います。インドを旅することがあったら、ぜひ食べてみてくださいね。

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カレーリーフ(カリーパッタ・カリパタ)
【学名】Murraya koenigii (L.)SPRENGEL
【異名】Bergera koenigii L., Chalcas koenigii(L.)KURZ,
Murraya foetidissima TEYS. et BINN.
【分類】ミカン科
【和名】ナンヨウザンショウ(南洋山椒)、オオバゲッキツ(大葉月橘)
[ヒンディ語]Harri 、Katnim、Barsanga
カリーパッタなどで親しまれる愛称はタミル語圏での名称のようです。やはり南インドがカレーリーフの本葉です。
その名の通りカレーの香り付けにはかかせない葉っぱです。日本ではドライの状態で売られることが多いですが、生葉の香りが極めてフレッシュでクリアなため本当のインド料理を再現するためにはかかせません。日本でも沖縄での栽培に成功しているようです。主に調理の最後にかける香油を作る際に最後の決め手で熱い油に生葉を落とします。その香といったら食欲をそそる本当によい香です。
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赤たまねぎ(ピャーズ)
名前の通り赤いたまねぎ。実際は紫といった方が近いでしょうか。日本では赤い玉ねぎは生食用の湘南レッドあたりが知られてますね。インドではこの赤いたまねぎがあらゆるお料理の隠し味にもなるといわれています。日本に渡るインド人はスーツケースにこのたまねぎを隠し持っていくとも聞きます。レストランでは輪切りなどにして生で食べるように置いてあります。これがまた甘くておいしいんです。 |

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ドラムスティック(サジナー・ムンガー)
【学名】Moringa oleifera LAMARCK
【異名】Moringa pterygosperma GAERTN.
【分類】ワサビノキ科(モリンガ科)
【和名】ワサビノキ〈山葵の木〉
インドでは主に酸味のある豆のスープ、サンバルやスパイスと一緒に炒め煮するのがポピュラーな調理方です。長い鞘を3〜5pの長さに切って調理します。食べ方は外の硬い皮を裂き、中の半透明の果肉と種子の部分をそぐように食べます。
可食部100g中ビタミンA184IU、ビタミンC120mg、鉄分5.3mg(参考:Plant of South-East Asia Vegetables)など栄養が豊富で重要な栄養源となっている。
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テンドゥリ(Tendli)
【学名】コッキニア・グランディス(Coccinia grandis)コッキニア属(Coccinia)
【英名】Ivy gourd、Scarlet-fruited Gourd
【別名】ヤサイカラスウリ
親指大ほどの小さなキュウリのような野菜です。
インドの家庭料理ではオクラに並ぶポピュラーな食材です。。スパイスで炒めたり、ココナツファインと絡めたり、ダール(豆のスープ)にいれたりとバラエティ豊富にアレンジ可能。 |

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カソーリメティ(フェヌグリーク)
【学名】Trigonella foenum-graecum L.
【別名】コロハ
【英名】Fenugreek
種はスパイスとしてあまりにも有名ですが、葉の部分もインドでは野菜としてカソーリメティの呼び名で料理にはかかせない食材のひとつです。 苦味を持ち、その効能たるや万病予防ともいえる血液浄化や血糖値の調節などの4番バッター的存在。 主にマサラと炒めて調理します。成長が進んだメティの茎は噛み切れないほど硬くなることがあるので、葉だけをむしって調理することが多いようです。
インドの植物のコーナーメティ日記参照のこと
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